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2-3.  区分物件の価格とは!?②(原価法(積算法))

前ページにて、区分物件の価値を図る指標として固定資産税評価額をご紹介しました。

このページでも引き続き、別の方法をご紹介します。


②原価法(積算法)

以下は「積算法」と表記します。

これは銀行などの金融機関が融資可能額を算定する際の根拠の一つとしてよく用いられる方法です。
(実際には複数の物差しで融資判断をしているのでしょうが、主な根拠材料の一つとして、
積算法による価値を組み入れる金融機関は多いようです)

いってみれば、金融機関が融資額の担保としてそれなりに堅く見積もった価値ですので、
不動産投資家にとっっても有益な指標となります。


では、その算定方法をご説明します。

区分物件含む不動産の価値は、「土地」「建物」を別物として計算することはこれまでお伝えしてきました。
積算法の算定もまさにその考えを使います。


まずは、建物の価値を算定しましょう。

考え方の基本は、「その建物を再調達すると幾らかかるだろうか?」というものです。
当然、建物のグレードや設備によっても異なるのですが、
区分物件(RC・SRC)の場合は18万円~20万円/㎡が大体の目安のようです。
(木造や鉄骨の場合はもっと安くなります)

この単価に登記簿上の占有面積を乗じて建物の再調達価格を算定します。

ただし、これは新築物件のお話です。
土地と異なり、建物は経年により価値を減らすことはこれまでご説明のとおりですので、
この経年による価値減少分を加味しなければなりません。

理論上は、建物寿命(投資物件でいえば商品寿命)から経過年数を引けばよいのですが、
肝心の寿命年数が分かりません。
そこで、税 務上定められた法定耐用年数を用いて計算するのが一般的となっています。
区分物件(RC・SRC)の場合は47年です。(参考までに木造は22 年、鉄骨は34 年です)

これを纏めると、区分物件(RC・SRC)の建物の価値は以下のように表されます。

 建物の価値=(18万円~20万円)×登記簿上の占有面積×(47年-経 過年数)÷47年



次に、土地の価値を算定し ましょう。
上で算定した建物価値と合算した金額が積算法による区分物件の価値です。(積算価値といいま す)

前ページで、土地の価格は大きく4種類に分かれると書きました。(忘れてしまった方は、⇒⇒⇒コ チラ
一般的に積算法で使用するのは、そのうち相続税路線価です。

路線価とは、文字通り路線(=道路)に割り振られた価値のことで、国税庁のHPなどから誰でも確認できます。
(国税庁のHPへのリンクは、⇒⇒⇒コチラ
接する道路の価値や道路との接し方によってその土地の価値を算定し、相続税の算定にも使用されます。

「なぜ、土地の価値に道路が関係あるの??」と不思議に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、
建築基準法という法律で、「建築物の敷地は道路に2メートル以上接していること」という接道義務があるように、
不動産の価値と道路の関係は深いのです。

積算法における土地の価値は、以下のように表します。

 土地の価値=土地の面積×路線価


但し、上記式で算定される土地の価値は、その建物の敷地全てが対象となってしまいます。
このページでは、区分物件の土地持ち分の算定をしたいため、もう一手間加える必要があります。

区分物件における土地の持ち分は、敷地全体を所有する区分物件の面積で按分するのが基本です。
この割合は、登記簿に「△△/〇〇」といった具合に明記されていますので、
これも売主様や仲介業者に頼んで、情報を事前に取り寄せておくと便利です。

したがって、区分物件における土地の価値は、以下のように表されることになります。

 区分物件の土地の価値=マンションの敷地面積×路線価×土地の持ち分割合



さて、ここで疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。

そもそも、区分物件にある土地の持ち分には、様々な制約があることはお伝えしました。
たとえば建て替えや更地売却といった出口戦略を取るにも総会での決議が必要ですし、
土地だけを切り離して売却することもできません。
だとすれば、「その制約に対する掛け値を計算に含めるべきでは!?」という考え方もあると思います。

しかし、現実的にはそうした計算はあまりなされないようで、
どちらかといえば、区分物件の価値算定に積算法は馴染まないという考えの人が多いよう です。

私自身も、積算法による算定結果はあくまで参考程度にとどめ、前述の固定資産税評価額や
後述する他の価値算定法との組み合わせで購入価格を決めています。


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