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3-13.  旧耐震法物件って大丈夫ですか!?

さて、しばらくバブル期物件の話が続いていましたが、最後に旧耐震法物件についても、
少しだけ書かせていただきます。

旧耐震法物件とは、1981年に改正された新耐震基準での建築確認を受けていない物件のことです。
(厳密にいえば、新耐震法の適用は、「法令施工日以降に建築確認を受ける物件」が対象だったようで、
1981年以降に完成した物件でも旧耐震基準で建てられたケースもあります)

東日本大震災や阪神大震災を例に出すまでもなく、日本が地震の多い国なのは有名な話ですから、
中古不動産取引では、新耐震基準による物件かどうかは往々にして重要視されているようです。


では、新耐震基準と旧耐震基準にはどのような違いがあるのでしょうか。
不動産投資の世界でよく言われる目安は以下のとおりです。

旧耐震基準
震度5の地震でも倒壊しないこと
新耐震基準
震度6以上の地震でも倒壊しないこと


実際、震度7を観測した阪神大震災や東日本大震災では、やはり新耐震基準の建物は被害が少なかったそうで、
(株)日本財託の著書によると、特に新耐震基準のRC・SRC造りの分譲マンションに限れば、
大破による倒壊事例は1件もなかったそうです。
(ネットで調べると違う結果も出てくるので前提の置き方が足りないのかもしれませんが、
いずれにせよ新耐震基準のほうが被害が少ないことは疑いがないようです)


その一方、旧耐震基準の建物は、新耐震基準よりもやはり被害が大きかったようですが、
倒壊にまで至った事例はかなり限定的だったようです。
(私が調べた限りでは事例件数に結構幅があるので具体的な数字の掲載は控えさせていただきます。
興味のある方は是非ネットで検索されてみてください)
また、私の住む神奈川県川崎市でも、東日本大震災のときには震度5強を観測しましたが、
旧耐震法と思われるマンションにも倒壊の危険を感じるような被害は見られませんでした。





私は地震や建築の専門家ではないので建築基準と耐震性の関係を説明することはできませんが、
いち不動産投資家として、以下のように解釈することにしています。

①新耐震基準の物件ならば、震度7の地震にも倒壊しない可能性が高そうではある
 (但し、商品価値が維持できるかは別問題)
②旧耐震基準の物件は耐震強度は劣るものの、倒壊にまで至る可能性は低そうである
 (但し、商品価値が維持できるかは別問題)
③敬遠する人が多く、売るときに買い叩かれそうである

⇒よく分からないので、しばらくは旧耐震基準の物件は買わない!



とはいえ、ネットで検索だけはコツコツ続けています。

この年代のワンルーム物件は、バリエーション豊かな印象です。
3点ユニット式が主流なのはバブル期物件と同じですが、30㎡超の広いワンルームも少なくなく、
都心の超一等地の物件がお手ごろ価格で買えたりもするようです。
旧耐震基準を気にしない人には、狙い目のゾーンなのかもしれません。


ちなみに、私の知り合いの大家さんには、
「そもそもRC・SRC造りの区分マンション・ワンルームマンションは木造の戸建てやアパートよりも
耐震性が高いから耐震基準の新旧は拘るポイントではない」とバッサリ仰る方もいます。

正解のない、難しいテーマのひとつですね。

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