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3-2.  新築物件はやっぱり厳しい!?

前ページにて、優良物件のイメージを具体化しようという話を書かせていただきました。

投資として不動産を購入するわけですから、
優良物件に重要なのは利回りや購入価格であることは間違いありませんが、
区分物件の価格評価については2時限目のページで既にご説明済みですので、
ここからは切り口を少し変えて、区分物件のジャンルの観点からみていきましょう。


まずは、悪評高い(笑)新築物件について考えていきます。

昨今の中古一棟物の競争激化を受けてか、新築一棟物投資が 密かな(?)ブームのようです。
といっても、ハウスメーカーなどが販売する新築アパートを買うわけではなく、
投資家自らが土地から仕入れて、独自のノウハウで安価に、かつ魅力あるアパートを建築するという方法です。

この分野は私もまだまだ不勉強ですので詳しいことは書けませんが、
ブログやセミナーなどで成功している大家さんの生の声を聞くことができます。
今後の不動産投資の一つのトレンドになるかもしれませんので、関心のある方は調べてみても面白いでしょう。


しかし!

新築の区分物件となれば話は別です。

区分マンションは、複数のオーナーに所有権を分割または共有することにより持ち分を細分化する商品です。
自ら土地を仕入れて安価にマンションを建て、自分の持ち分以外を他の投資家に販売するとなれば、
それはもはや不動産投資ではなく、不動産の建設・販売事業そのものでしょう(笑)

あくまで不動産投資という範疇で考えれば、新築の区分物件は自分が購入者の一人となるしか、
現実的な選択肢はなさそうです。





余談ですが、少なくとも都内近辺で販売される投資用の新築区分物件は、
デベロッパー自身、または関係会社(子会社等)と共同して、建築・販売・販売後の管理までを
一括して、ワンストップで行うケースが多いようです。

たまに「当社は販売・管理をワンストップでやっているので安く販売できるんです!」と仰る営業マンもいますが、
ワンルームマンションの管理費相場は月5,000円前後ですから、仮に10年間の収益全額を還元してもらっても、
60万円の値引き原資にしかなりません。

新築区分物件の相場は2,000万~2,500万円前後ですから、「ワンストップだから安く販売できる」は、
なかなか苦しいビジネス戦略のように思えます。



さて、では新築の区分物件がアリなのかを具体的に考えていきます。

以下物件は私が数年前に、実際に新築業者から提案を受けた条件です。
会社を挙げてのキャンペーン特別物件とのことでしたが、実質利回りは僅か3.6%で した。

 価格 2,150万円(諸費用含む)
 収入 96万円(年額)
 費用 18万円(年額/建物管理費・修繕費・区分管理費)


2,150万円ともなれば私の貯蓄では融資が必須です。
その分の金利もかかりますし、固定資産税や都市計画税も毎年必ず発生します。
それら全て考慮すると、月々のキャッシュフローはマイナスまたは数千円のプラスでした。
(当時の貯蓄を限界近くまで頭金に回せばかろうじてマイナスにはならない試算・・・)

さらに上記試算では空室・滞納や家賃下落等のリスク要因 や、リフォーム代や広告料等の
運営コストは一切含まれていませんので、かなり強気の試算前提です。
1,000万円以上の借金をして、強気の前提で試算しても、それでも最大で月に数千円程度の
プラスにしかならないのです。(これならJ-REITの方 がよほどいいですよね・・・)






もちろん、新築物件もイロイロあるのでしょうからこの一例だけで説明するのは乱暴ですが、
私が過去に受けた新築物件は、どれも大体似たような条件でした。
販売価格は2,000万円~2,500万円で、家賃は月80,000円~90,000円前後・・・。
このレンジの条件変更であれば結果はほとんど同じです。

「それはあなたが、たまたま悪徳業者にして会っていないからだろう?」という反論もあるかもしれません。
でも、前述のとおり、古くなっても家賃8万円から下がらず、滞納も空室もまったくなく、
さらに管理費・修繕費も変わらない・・・というのは、相当に強気な試算前提です。
(本当にこの物件がそうなるとも思えませんが)

これら強気の条件を満たし、かつ2,000万円より大幅に安い新築物件があるとはあまり思えません。
(極めて例外的にはあるのかもしれませんが、少なくとも一般取引としては考えづらいです。
計算では1,500万円になってやっと実質利回り5%ですから・・・。)


したがって、収益還元法から考えると、お手軽DCF法によ る詳細試算をするまでもなく、
その手前、実質利回りの計算段階で、「新 築物件は投資として成り立たない」と判断されるケースが
ほとんどだと思われます。

大多数の不動産投資家にとって、新築で区分投資/ワンルーム投資をするのは極めて厳しい
というのが私の見解です。


しかし、前の記事で書いたように、今の私にはボロボロの問題児物件が優良物件になったりもするわけです。
新築物件だって、人によっては優良物件になり得るかもしれません。

次ページでは、もし新築物件を買うならどういう人が向いているのかを書いてみようと思います。


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