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3-7.  築浅物件の利回りはどのくらい?

さて、続いては中古物件のうち、築浅物件についてみていきましょう。

前のページで、築浅物件のことを「1998年頃から建築さ れた現代仕様の区分ワンルームマンション」と
ご紹介しましたが、このページではもう少し詳しくご説明します。
バブル景気が崩壊した1990年代初頭以降、不動産業界が一気に冷え込んだことは周知の通りですが、
投資用区分/ワンルームマンション市場も例外ではなかったようです。

東京カンテイのデータを日本財託が集計した資料によれば、
1990年には17,000戸近い区分/ワンルーム物件が首都圏で販売されていたのに対して、
1995年には僅か1,000戸余りまで販売戸数が激減してしまったそうです。

1995年を底に徐々に息を吹き返し、1998年には4,000戸弱まで回復、
その後は5,000~8,000戸前後で推移しているそうです。

そして回復基調となった1998年頃から、20㎡前後のやや広めの間取りで、
バス・トイレ別、フローリング、2口ガスコンロなどを備えた現代仕様のマンションが主流となって
供給され始めました。
これらの仕様は、それまでの3点ユニットバスや電気コンロなどを標準とするいわゆるバブル期物件とは
一線を画すものであったため、築浅物件と呼ばれるようになったようです。





そんな築浅物件のメリット・デメリットは次のページに譲るとして、
このページでは築浅物件の特徴と平均的な利回りをみていきます。
(築浅物件といっても、古いものは築15年程度からほとんど新築の物件まで様々です。
条件が同じであれば、基本的には古いものほど利回りは高く、新しいものほど利回りは低くなるのですが、
ここでは築10年前後(2000年~2005年頃築)の物件をイメージして書いていきます)


まずは立地です。
前述のとおり、投資用区分/ワンルームマンションは年間数千戸のペースで供給されていますので、
当然ながら都心にもあれば郊外にもあります。

ただ、傾向としては築浅物件は比較的都心部や準都心部に多く建築されているようです。
これはバブル期には土地の値段が高くなりすぎたため、マンション供給業者が郊外へ流れた反動らしく、
たしかに2000年前後には山手線の内側や城南エリアなどの良立地の物件が多いように感じます。


次に設備仕様です。
都心ド真ん中の物件を除き、概ね19㎡~20㎡以上の占有面積が取られています。

これはあるベテラン営業マンの方に教えていただいたのですが、
バス・トイレ別、二口ガスコンロ、室内洗濯機置き場、キッチン内冷蔵庫置き場(バブル期物件では部屋に置くか、ミニ冷蔵庫付きが多い)を設けたうえで、部屋を6畳 程度取ろうとした際に最低限必要となる広さなのだそうです。

ほかにも宅配ロッカーやクローゼット、モニタ付きインターフォンなど、現代の若者に受け入れられやすい設備を備えた物件も珍しくありません。


つまり築浅物件の特徴としては、単純に築年数が新しいだけでなく、
「良立地の物件が多い」「占有面積が広く、現代仕様の設備が充実している」点も意識しておく必要があります。






さて、では本ページのタイトルにもなっている利回りはどの程度でしょうか。

私が物件検索をしている感覚ですが、
築浅物件の平均販売価格は1,200万円~1,800万円程度、家賃は65,000円~85,000円程度と思います。
(ただ、この1~2年に限ればもう少し条件は厳しくなってきているようです)


ここから出される築際物件の表面利回りは5.6%~6.5%程度となります。

 (65,000円×12ヶ月)/1,200万円=6.5%
 (85,000円×12ヶ月)/1,800万円=5.6%


では実質利回りではどうでしょうか。
一般に管理費・修繕費は経年で増額していくことも少なくありませんが、
築浅物件ではバブル期物件ほど極端に増額されたケースは未だ少ないようで、
概ね管理費は5,000円~10,000円、修繕費は1,000円~5,000円のレンジが多いようです。

そうすると、築浅物件の実質利回りは4.6%~5.9%程度となります。
(高額物件のほうが管理費・修繕費が高いわけでもないのでやや強引な計算ですが、
あくまで目安ということでご理解ください)

 (65,000円-5,000-1,000円)×12ヶ月/1,200万円=5.9%
 (85,000円-10,000円-5,000円)×12ヶ月/1,800万円=4.6%



経験や人脈が増えてくれば、この利回りのレンジを超える条件の物件取得も可能だとは思いますが、
このHPの想定読者である初心者の方であれば、まずは実質利回り5%前後を目安にして、
立地や設備に納得のいく物件を探すのがよいと思います。


余談ですが、以前日本財託さんに協力いただき、税理士さんと協同して物件紹介サイトを運営していました。
既に全物件完売していますが、築浅物件のサンプルとして参考になる部分もあると思いますので、
関心のある方は覗いてみてください。
(当時は全体的に物件価格が安かったので利回りはやや高めになっています)

<参考サイト>
 『東京』『ワンルーム』『中 古』『築浅』で収益物件がほしい!!

 ※不動産投資専門税理士である稲垣浩之さんとの協同作成サイトです。


次のページでは、築浅物件のメリット・デメリットや購入時の注意点等を書いていきたいと思います。


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