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3-9.  バブル期物件の利回りは?

さて、続いては中古物件のうち、バブル期物件についてみていきましょう。

前のページで、バ ブル期物件とは「1980年代後半~1990年代初頭に建築された築20~30年程度の物件」と
ざっくりご紹介しましたが、このページではもう少し詳しくご説明します。


バブル経済の頃、私は幼稚園~小学生くらいの年齢でしたので、正直なところあまり覚えていません。
ただ、不動産投資を始めてから当時を知 る年代の方々との交流機会が増え、そのお話を伺うかぎりでは、
養老保険の予定利回りが5%以上だったり、新築ワンルームが3000万円以上で売買されていたり・・・と、
今では想像もできない時代だったようです。

そんなバブル期に新築で販売された物件をバブル期物件といいます。
特徴として、16㎡~18㎡の小ぶりな占有面積、バストイレ一体の3点ユニット、1口電気コンロなど、
あまり今の入居者には受けがよくないだろう設備・仕様になっています。

もっとも当時の入居者には受けがよかったのかは分かりませんが(笑)、バブル期の不動産といえば、
黙って保有しているだけで値段が釣り上がっていく夢のような商品だったそうです。
そのため毎月の家賃でコツコツ稼ぐインカムゲイン型ではなく、購入して数ヶ月から数年間後に
購入価格より高い値段で売り抜けるキャピタルゲイン型の投資が主流だったそうです。

その意味では、将来に渡って入居者が付くかという点よりも値上がり率の高い物件をいかに数多く持つかに、
投資家の関心が集まり、物件の設備は二の次となったのも無理はありません。

実際、この年代の区分ワンルームの販売戸数は、前後の年代と比べても突出しています。
多くの不動産投資家が物件の質ではなく、とにかく量を求めていたであろうことが想像できますね。




さて、そんなバブル期物件ですがバブル景気後半になると少し異なる様相を呈してくるようです。
都心部の良い場所はあらかた開発されてしまい、残った土地も値段が釣り上がりすぎてしまったため、
徐々に準都心部(城南~川崎・横浜エリア)に物件の主戦場がシフトしていったそうです。

その際、都心部より立地が劣る分、物件の設備・仕様をワンランク上とするワンルームが出始めたそうです。
実際、90年・91年頃に建設されたバブル期物件は80年代後半の物件と比べて、設備・仕様が比較的上等な場合が多いように感じます。(あくまで傾向として というお話ですけれど)


ちょっと前置きが長くなってしまいましたが、そんな経緯で大量に販売されたバブル期物件ですので、
当然、売り物件の数も多く存在します。

私の経験則ですが、バブル期当時に働き盛りの30~40代の頃に購入した方がそろそろ定年を控えて資産整理のために売却するケースが多いように感じます。
ここだけの話ですが(笑)、そうした方は今の不動産相場にあまり詳しくないことも多いので、
購入時のローンが残っていなければ比較的指値に応じてくれやすいような 気がします。


・・・まあ、それはさておき、本題のバブル期物件の利回りです。
これまでご説明のとおり、一言でバブル期物件といっても、都心部の物件もあれば準都心部の物件も
大量に存在しており、またバブル期の前半・後半によって設備・仕様のグレードも結構違います。

そのため利回りにもかなり幅があるのが実情ですが、強いて言えば表面利回り9%~15%が 一つの目安かと
考えます。

ただし強調したいのは、バブル期物件の利回りの差は必ずしも「お得度」だけでなく、
立地や設備・仕様の差である傾向が顕著だということです。

ですので、バブル期物件を購入するにあたっては、「なぜその利回りなのか?」を見極め る選別眼が、
築浅物件以上に求められることになります。
私が前のページで「初心 者はまず築浅物件からがお勧め」と書いたもう一つの理由がコレなのです。


次のページでは、築浅物件と比較したバブル期物件のメリット・デメリットを少し詳しく書いていきたいと思います。

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