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L-3.  覚悟しましょう!郊外バブル期物件に潜む危険!①

この頁では、私の実体験と大家仲間から得た情報から、郊外バブル期物件に潜んでいた苦労や面倒、
危険性などをお伝えしていきます。

なお、この頁での「郊外」は、「新宿・渋谷等から電車で概ね1時間程度のエリア」と定義させていただきます。
※そうしたエリアでは賃貸需要自体が少ないこともあり、私や私の大家仲間の保有する物件は、そのエリアでのターミナル駅(町田・橋本・本厚木等)に集中しています ので、その点も予めご了承ください。



まずは購入時の注意ですが、何を置いても「郊 外のバブル期ワンルームは家賃が安い!」ということがポイントです。
さらに家賃下落の傾向が都心部以上に進んでおり、今後も更に低下が続くとみておくべきでしょう。

私の実感では、例えば、上で挙げたような郊外ターミナル駅から徒歩圏内の物件であっても、2016年3月現在では2万円台後半~4万円前後が目安と感じています。 (もちろん、募 集時期や物件の個別事情によって も異なりますが)

このレンジの家賃になると、相対的に管 理費・修繕積立金のインパクトが大きくなってきます。

私の個別相談に来られた方には、都心部や準都心部のワンルームあれば、合計1万円が大体の目安とお伝えしていますが、家賃6万円~7万円 のバブル期物件での1万円 と、家賃2万円台でも取られる1万円では、まったく意味合いが違ってきますよね。

そのため、郊外のバブル期物件では、管理費・修繕積立金の金額をいっそうシビアに評価する必要があります。
間違っても、表面利回りに騙されないよう注意しましょう。







では、郊外のバブル期物件では、管理費・修繕積立金の目安はどのくらいでしょうか。

もちろん安ければ安いほど良いのはそうなのですが、あまりに安い場合にはそれなりの理由があることも多く、私の勝手な感覚では合 計6,000円が一応の目安なのかなと感じています。
管理会社へ支払う管理費や建物維持に必要な修繕工事には、やはり下限相場があるからです。

ところが、ネットで物件を探していると、「管理費3,000円、修繕積立金1,000円」みたいな物件も見つかります。
実は、そうした物件の詳細を問い合わせをしてみると、以下のような事情があったりすることが多いのです。


(1)自主管理である
自主管理とは管理会社へ委託せず、管理組合が直接マンション全体の管理を行うものです。自主管理だからダメというワケではありませんが、少なくとも投資用ワンルー ムに限れば、自主管理の管理組合が必要十分な建物管理を行うことは難しいと言わざるを得ません。
   
なぜなら、投資用ワンルームの場合、所有者の大半はそのマンション建物に居住しておらず、それどころかもう何年も現地を見てない人も少なくなかったりするのが実態 だか らです。
(これは、投資用ワンルームの総会に出席するか、議事録を見れば一目瞭然で、出席者は管理会社一人とか、出席しても理事長と監事だけ、みたいなことも珍しくなかっ たりします)

管理業務は日々の清掃や入居者への諸連絡から始まり、大規模修繕の計画的な実施や理事会・総会の準備等、それなりの労力がかかるものです。
管理組合によほど頼りになる理事長さんがいてくれるなら別ですが、そんなケースは稀でしょうし、その理事長さんが高齢の方だったりすると退任された瞬間に立ち行か なくなるケースも覚悟しておく必要があります。



(2)大規模修繕の計画がない
これはやる気のない管理会社とダメな管理組合がペアになったときに起こりやすい現象です(苦笑)

マンションの資産価値を維持するには、一般に15年~25年に一度は大規模修繕が必要と言われています。
管理会社が管理組合に修繕計画を提案することが多いのですが、その提案がいい加減だったり、提案に対して、
管理組合がしっかり向き合わないと大規模修繕の実施そのものが覚束ないことがあります。

一般論として修繕積立金は上がることはあっても下がることはありません。
バブル期物件の今の修繕積立金が1,000円としたら、これまでも1,000円以下であった可能性が高いといえます。

総戸数が多いとか、ファミリー混在物件で他の所有者が多額の負担をしてくれているとかならいいですが、修繕積立金が上がらない理由が、「そもそも大規模修繕をやっ ていないから」「今後も大規模修繕の計画がないから」では目も当てられませんね。



(3)修繕積み立て一時金の予定がある
これは(2)の派生ですが、いざ大規模修繕をすることが決定したものの、過去の積立額が足りず、一時金を徴収するというものです。金額は数十万円単位になることも 珍しくないようです。

毎月2、3万円程度の家賃でコツコツ稼ぐ郊外のワンルーム投資で、数十万円も追加で取られてしまうとなれば、数年分の利益が吹き飛ぶことになりかねません。

更に、このケースの最大の不安は、本当に全ての所有者から一時金が徴収できるかという点です。
理事会が全所有者の最新の連絡先を押さえているか(意外と押さえてなくてビックリします)、請求に応じない所有者にどういう対応を取るのか(本当に手間をかけても 回収しきってくれるのか)、が分からないのです。

特にバブル期物件の販売時期を考えれば所有者は高齢である方が多い筈で、話がまとまりにくい可能性は覚悟しておきま しょう。







こうした事情を踏まえると、ある程度健全に建物管理や修繕を実施しようとすると、やはり管理会社に委託して、毎月それなりの修繕金を積み立てておく必要があると思 うのです。

合計6,000円というのはそれらをクリアしている物件での下限相場で、根拠は私の経験則です。

もちろん、これ以下でも個別に事情を確認できた物件であれば問題ありませんし、事情を織り込んだ価格で購入できればそれもアリだとは思います。

ここでお伝えしたかったのは、管理費・修繕積立金の安い物件を探すあまり、間 違ってワケ有り物件に手を出さないよう十分気をつけましょう、ということです。

ここでは管理費・修繕積立金に絞ってご説明しましたが、郊外のワンルーム物件購入にあたっては、他にも気をつけるポイントが沢山あります。
私の経験則にもっと興味のある方は、ぜひ個別相談にお申し込みください。



次の頁では、購入後の客付けの実情を書いていきたいと思います。

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