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2-7.  区分ワンルーム物件の種類と特徴

実際に区分ワンルーム投資の検討を始めると、初めての方や初心者の方が迷うポイントとして、「どの 年代 の物件が良いのか」「どのエリアの物件が良いのか」があるようです。

都内やその近郊の区分ワンルームでも、安いものは100万円台~、高いものは3,000万円を超える物件もありますので、迷ってしまうのは無理からぬことで はあります。


結論からいえば、どれが正解ということはなく一長一短です。

ご自身の目的や、資産・属性に応じて特定のジャンルに特化するもよし、買い増しをするなかでバランスを取るのもよしです。

とはいえ、このサイトの想定読者である、区分ワンルーム投資初心者の方にとっては、非常に気になるテーマだと思いますので、まずは知識として、どんな種類が あって、どんな特徴があるのかをご理解いただきたいと思います。





(1)年代別の特徴

区分ワンルーム投資では、おおまかに物件の築年数を以下のように分類します。

 ①新築物件(新古物件)

 ②築浅物件

 ③バブル期物件

 ④旧耐震物件


それぞれに対しての見解は後章でじっくり説明しますので、ここでは大まかな特徴をご理解ください。

①新築物件(新古物件)

多くの場合、建築会社またはその関連会社・子会社が直接販売を行います。

建築原価(土地の仕入れ値を含む建築コスト総額)に利益を乗せて販売され、一般に新築物件の売買価格は頭一つ抜けて高額になる傾向があります。(特に、昨今 の建築費高騰の煽りを受けて、いっそう強気な価格設定も見かけるようになりました)

ちなみに新古物件とは、「建築後1年以上した未入居物件」のことです。

業 法(品確法)のなかに、『新 築とは、「建築後1年未満」「居住の用に供されたことがないもの」を指す』という主旨の取り決めがあるため、これに対応するために生まれた造語とされてい ます。

中 古物件のマーケットで販売されるわけではなく、新築同様に直接販売されますので、「多少値引きが引き出しやすい新築物件」くらいの理解で、ほぼ支障ありま せん。


②築浅物件

不動産業者によって定義に幅がありますが、バス・トイレ・洗面が一体の3点ユニットが姿を消した西暦2000年頃以降に建築された区分ワンルームを指すこと が多いようです。

専有面積は20㎡以上の間取りが多くなり、一般に空室期間が短く、家賃も高めになるとされており、提携ローンも活発で融資が付きやすい特徴があります。

そのため、前ページで説明した日本財託のような買取再販業者の主力ジャンルになっています。


③バブル期物件

バブル期の前後、西暦1980年代後半~1990年前後に建築された物件を指します。

専有面積は16㎡前後、3点ユニットの間取りが中心です。築年数が古く、建物の積算価値がほぼ残っていないことから、金融機関の融資は厳しい傾向がありま す。

空室期間や家賃はエリア・物件によって幅広く、物件の目利きができる方は高利回り物件を狙える一方、長期間の空室や高額な修繕費用がかかるなど、当たりはず れの大きいジャンルでもあります。


④旧耐震物件

1981年の建築基準法改正によって、建築確認時の耐震基準が厳格化されたのですが、改正前の耐震基準で建築された物件を旧耐震物件といいます。

区分ワンルーム投資は、バブル期に最盛を迎え、前述した「16㎡前後・3点ユニット」が販売効率が高いとして大量販売されたのですが、この年代の区分ワン ルーム物件は個性があり、専有面積・設備仕様に様々なバリエーションがあるのが特徴です。

そのため空室期間や家賃はエリア・物件によって幅広く、バブル期物件以上に、当たりはずれが大きいとされています。

また、売却時には購入対象から外す人が多く、金融機関からの融資はバブル期物件以上に厳しいため、区分ワンルーム投資初心者には敬遠される傾向があるように 感じています。





(2)エリア別の特徴

続いて、区分ワンルーム物件のエリア別の特徴を見ていきましょう。

明確なルールがあるわけではありませんが、区分ワンルーム投資の実務上、ざっくり以下4つで理解しておけば必要十分でしょう。(当サイトは、東京および東京 近郊の区分ワンルーム投資のハウツーサイトですので、その前提でご説明を進めていく点、ご了承ください)

 ①都心部エリア

 ②都心部周辺エリア

 ③都内近郊エリア

 ④郊外エリア


①都心部エリア

イメージとしては、山手線の内側です。

言わずもがな、家賃次第で都内に通勤・通学する大半の人がターゲットとなるうえ、絶対的な面積が限られていますから競合物件が極端に増える心配もありませ ん。(場所によってはワンルーム新築規制がかかっていたりもします)

但し、築年数に対して価格は割高で、「普通のサラリーマン」が購入するのであれば、バブル期物件より古い物件でなければ、キャッシュフローはほぼ期待できま せん。

このエリアの新築や築浅を狙うのであれば、資産価値(担保価値)や将来の売却益も含めて戦略を立てていくのがよいでしょう。


②都心部周辺エリア

イメージとしては、西は新宿・渋谷、東は東京から、概ね電車で20分以内程度のエリアです。

一般に、区分ワンルームの賃貸需要は「西高東低」と言われており、特にJR中央線や東急東横線の沿線は人気が高く、築年数の割に高めの販売価格が目立ちま す。

都心部エリアよりは利回りが確保でき、安定した賃貸需要が見込めることから、区分ワンルーム投資初心者にも人気となっているようです。


③都内近郊エリア

イメージとしては、西は新宿・渋谷、東は東京から、概ね電車で20分~1時間以内程度のエリアです。

東京23区のほか、横浜駅・川崎駅・武蔵小杉駅といった、神奈川のターミナル駅もこのカテゴリで評価することが多いようです。(やはり都心部から同じ距離であれば、一般に 賃貸需要は「西高東低」と言われています)

都心部周辺エリアよりもさらに割安な価格であることが多く、しっかり選べば必要十分な賃貸需要も見込めるとして、やはり人気のエリアです。(都心からの距離 がある分、物件ごとの当たりはずれは大きくなります)


④郊外エリア

イメージとしては、西は新宿・渋谷、東は東京から、概ね電車で1時間~1時間半程度のエリアです。

都心までぎりぎり通勤・通学できる範囲ではありますが、基本的に区分ワンルームのターゲットは単身者ですから、このエリアの主たるターゲットは周辺ターミナル駅への通勤・ 通学者となります。

物件価格は都心部近郊エリアよりもさらに割安な傾向となりますが、都心への通勤・通学者からの賃貸需要がほぼ取り込めないうえ、家賃相場も大きく下がる傾向 が顕著です。

企業や大学の移転による影響を受けやすく、中長期的な見通しが立てにくい面も辛いところですが、しっかり選べば、短期間で規模拡大を狙えるエリアでもありま す。



前ページまででご説明した「積算法」「収益還元法」「取引事例比較法」による物件評価は、この築年数とエリアによる特徴と基本的には一致し、このことから も、なかなか「イイトコ取り」の物件はないことがご理解いただけるかと思います。

繰り返しですが、「どれが正解か?」ではなく、「どれが自分に合っているか?」という目線が大切です。


次のページからは、いよいよ具体的な物件探しの進め方について、ご説明していきます。


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